塗装ローラーの基本的な塗り方
執筆:「ひょうたんラボ」運営スタッフ(株タイホウ)
本文では塗装ローラーの塗り方のほかにハンドルの握り方、ローラの動かす方向などを具体的に説明していきます。
ローラーの準備
まずはローラーの準備から始めます。
最初にローラーの遊び毛をとりましょう。
ローラーを手に取り毛の方向に沿って毛払いをします。(逆毛にならないように注意)
職人さんの中では「養生テープのノリ面を上にしてローラーを軽く転がす方法」で毛払いをされる方もおられます。
毛払いを行うと下の画像のようにふっくらとした毛の質感になります。
続いて、ローラーハンドルを差し込みます。
その際、最後まで差し込んだ後5mmほど戻せば転がりがよくなります。
ハンドルにローラーがセットできたら、最後に手でローラーの転がりを確認するようにしましょう。
スムーズに転がるのが確認できればローラーの準備完了です。
塗装の下準備として以下の記事もご覧ください。
塗料の準備
塗料の状態を均一にさせるため約1~2分間塗料缶を充分に撹拌(かくはん:混ぜる)します。
塗料をバケットに入れ塗料に応じて希釈し、まぜ棒で均一に混ぜます。
塗料と希釈液は5~10分程度馴染ませてください。
塗料を含ませる
ハンドルの差し込み口を塗料につけないようにし、ローラーの表面を転がすようにして塗料をつけます。
おくれ毛が塗料に混じってしまわないよう下記写真のようにドボッと全体を浸さないようにします。
ローラーの塗り方
ローラーハンドルの握り方
基本的なローラーの握り方は以下写真のように握ってください。
この時に親指をローラーハンドルグリップにおくように握ると力の制御がしやすく均一な塗装ができます。
塗り方
W配り法
大きな面積を塗装する場合に適しています。
①Wを描くように塗料を配り
②ローラーを横に右から左、左から右に塗料をならして
③下から上へ仕上げる
手早くかつ、塗りむらがでないように小さく配っていくのが ポイントです。
大きく配るとローラーがしぼみ塗料を含まなくなり塗料の塗布量が異なり塗りむらがでます。
ローラーが太い状態(塗料が含んでいる状態)で塗装していくことがきれいに仕上がるコツです。
均等配り法
扉等小さな面積を塗装する場合は塗料を配らず、ローラーに塗料をつけて塗装していきます。
塗装を早く塗るコツ
効率よく塗装したいところですが、丁寧に塗ることを第一に塗装をしてください。
ついつい急いでしまうとムラなどができ、結果的に塗装の時間がかかってしまうことが多々あります。
綺麗に仕上げるコツ
最後の仕上げ塗りはとにかくゆっくり丁寧に時間をかけてください。
ローラーマークが極め細かくなりきれいに仕上がります。
※塗料によって塗る回数は異なるので使用する塗料の内容をよくご確認ください。
液ダレを防ぐコツ(垂れた場合の対処法)
まずはローラーハンドルを上下に動かし、塗料が垂れないことを確認してください。
塗料が垂れた場合は含ませすぎということです。
ローラーをしごく際はネットや弊社虎内容器を使用し適正の含みに調整するなども有効です。
また、しごく際に押し付けるとローラーにネットやしごいた跡の模様が入り転写するのでローラーとハンドルの自重で転がすこともポイントです。
重ね塗りについて
塗料のカタログまたは塗料缶の記載内容をよく読み、乾燥時間をしっかり守って重ね塗りを行ってください。
乾燥時間が守れていないと仕上がりが悪くなります。
乾燥の目安は塗料が手につかないかで確認するなども有効です。
細かいところの塗装
細かいところの塗装はメジ刷毛やミニミニローラーを使用してください。
途中で休む場合
バケットに入っている塗料が固まらないように、マスカーテープを使用してマスカーを巻き付けてください。
ローラーも同様にマスカーなどで覆って乾燥を防いでください。
片付け方
余った塗料は翌日使用できませんので、その都度破棄が必要になります。
塗料の処分は、一斗缶等の蓋がある容器に移し塗料販売店に持参し処理をお願いしてください(有料)※下水道に流さないようにしてください。
ローラーはハンドルから外し、ローラーについている塗料を完全に固めてから、廃プラ類として捨ててください。
内容器についてもローラーと同様です。塗料のついたハンドルは塗料をふき取り保管してください。
まとめ
ローラーの使い方の解説をさせていただきましたがいかがでしたでしょうか?
基本的な使用方法を解説しましたので、上記のような基本を元に、ご自身の経験に合わせて独自の塗装技術を磨いてください。
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